【 ミネラル 】 2011.1
私たちの身体を正常に維持していくためには、5大栄養素をバランスよく摂取する必要があります。体を構成しエネルギー源となる「タンパク質」「脂肪」「炭水化物」の3大栄養素に、身体の機能維持や調整・抵抗力をつける「ビタミン」「ミネラル」を加えた5大栄養素です。
現代社会に生活する私たちの食生活では、3大栄養素の摂りすぎで、「一部のビタミン」と「ミネラル全般」が不足という偏った傾向になりがちで、現代型栄養失調とも指摘されます。食生活の西洋化やレトルト・インスタント食品・加工食品が増えたことはもちろん、促成栽培された食材自体にビタミンやミネラルが少なくなっている為、バランスのとれた栄養を摂取することは大変難しくなっています。
そして、この現代型栄養失調が癌・糖尿病・アトピー・ストレス性疾患などの生活習慣病、または躁うつ病や発達障害をまねく大きな要因の一つといわれています。
ミネラルとは直訳すると「鉱物」のことで、体内では作り出すことができないので、食べ物や飲み物から摂取する必要があります。一般には私たちの身体の96%は炭素・窒素・水素・酸素の4元素で構成されていますが、その4元素以外の全ての生体元素を総称してミネラルと呼んでいます。私たちの身体を構成する細胞も多種類のミネラルで構成され、代謝活動でも中心的な働きをしています。
<身体を構成する大まかな元素の構成割合>
・有機物の構成元素(96%) ⇒ 酸素:65%,炭素:18%,水素:10%,窒素:3%
・必須多量ミネラル ⇒ カルシウム:1.85%,リン:1%
・必須少量ミネラル ⇒ カリウム:0.35%,イオウ:0.25%,ナトリウム:0.15%,マグネシウム:0.05%
・必須微量ミネラル ⇒ 鉄、亜鉛、銅、セレン、クロムなど、ごく微量だが必要な元素
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以上のようにミネラルはごく少量なのですが、足りないと大きな問題を引き起こします。例えば、カルシウムが不足すると神経過敏、マグネシウムが不足すると神経・発達障害、抑うつ症、鉄が不足すると疲れや頭痛が起こりやすくなりますし、複数の必須微量ミネラルが不足して、子どもに発達障害が急増し、大人には肥満、糖尿病、うつ病などの難病が増えていると言われています。 このようなミネラル不足の原因として、現代の食品の抱える4つの欠陥があります。 1、 水煮食品の増加 中国、ベトナムなどで、安く原料を調達し、安い人件費でカットして、それを水煮し、湯を捨ててしまうことを何度か繰り返すので、ミネラルがほとんど失われる。 2、 精製油の使用増加 無色透明無臭の高純度に精製された「てんぷら油」や「サラダ油」で食品を揚げると、食材の中にあったミネラルをはじめとする栄養素は油に溶け出て、逆に油が食材の中に入っていく。つまり水煮と同じことがおこり、ミネラル不足、カロリー過剰になる。 3、 冷凍ドリップ 原材料を軽くゆで、その後冷凍する時に水が膨張して細胞膜が破れ、その時に細胞の中にあったミネラルが溶け出る。中国産でも日本産でも冷凍した食材を原材料にした加工品は同じことが起きている。 4、 食品添加物「リン酸塩」を使った加工食品の増加 pH調整、カビ抑制、にごり防止など、さまざまな用途に用いられる食品添加物「リン酸塩」は、胃の中で胃酸によって分解され、吸収されやすい状態になったミネラルと結合してしまうので、腸で吸収されるはずだったミネラルが吸収されないまま体外に出てしまう。 それでは、どのようにしてミネラルを摂れば良いのでしょうか、料理する人が気をつけるミネラル補給のポイントを示します。 1、 ダシは煮干と昆布を主に用いる ダシをとるときは化学調味料の「ほんだし」ではなく、丸ごとの煮干と昆布を主体にし、酢を少し入れる。これでミネラルが溶け出やすくなり、ミネラルの吸収量も多くなる。イワシ、トビウオ、昆布が良い。 2、 精製されていない「ごま油」を使う 非精製の「ごま油」で油溶性成分に多い独特の微量必須ミネラルを補給する。他にエキストラバージンの「オリーブ油」や金山産の菜種油「なたねっこ」も良い。 3、 種実類、豆類を多用する 木の実、果実、豆類はミネラルのバランスが良い。ドライフルーツも成分が濃縮されている。 調理法としては、野菜であれば根っこから葉っぱまで、果実であれば皮ごと、魚であれば頭からしっぽまで、食材はまるごと全体食べることが重要です。またゆで汁を捨てる下ゆでやあく抜きをせずに、煮汁をそのまま食べるようにすることで、ミネラル成分を無駄なく摂ることができます。カレーや牛丼のように材料を加えていくだけの料理はミネラル補給に適しているのです。 食材として分かりやすくまとまると 「ま・ご・は・や・さ・し・い」 という言葉に集約されます。 |
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ま : ま め (豆類) |
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ご : ご ま |
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は : わかめ (海藻類) |
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や : 野 菜 |
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さ : さかな |
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し : しいたけ (きのこ類) |
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い : い も |
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これは、前回ご紹介した福岡の高取保育園の給食の食材の考え方で、先月、我々も実際に視察に行ってきました。 園児数239名の大きな保育園でしたが、子ども達がとっても落ち着いていて、200人以上の子どもがいるようには感じられませでした。 あの落ち着いた子ども達の様子と毎日食べている食材との間に何らかの関係があると思います。そのひとつにミネラルの存在があるようです。 是非、各ご家庭でもできることから試してみて下さい。 (参考図書:「食事でかかる、新型栄養失調」、「食べなきゃ、危険」 三五館、著者:小若順一 他) |